英語では名詞 (Noun) を複数形(Plural)単数形(Singular)で区別します。また、数えられる名詞 (Countable Noun) 数えられない名詞(Uncountable Noun)という日本語にはない奇妙な考え方をします(通常は、それぞれ可算名詞、不可算名詞といいます)。日本語では複数形と単数形を厳密に区別することはないです。「たくさんの彼女」「大勢の中のたった一人の彼氏」「4本の鉛筆達」などの言い方は日本語ではしません。一回日本語で、名詞に「たくさんの」や「多くの」などの数量をつけて会話してみてください。多分変な会話になり何の会話をしているのかわからなくなると思います。

例外がありますが、以下基本的な見分け方です。

その1.
 Countable Noun: 可算名詞(=数えられる名詞)は、文字通り数えられる部類の名詞を指しています。具体的には、book(本)dog(犬)apple(りんご)などです。1つ、2つと分類することができ、数えることができるものを指します。この説明だと感覚的にはわかりずらいですが、使って覚えるしかないです。数えられる部類にはいる名詞には、単数形と複数形があり、複数形には、dogsなどのように語尾に-sが付きます。また、冠詞a, an, theを伴います。(単数形、複数形は別途説明します。)

その2.
Uncountable noun: 不可算名詞(=数えられない名詞)には、液体類、量で測るもの、抽象概念などの目で物理的な分類が確認できないものを指しています。具体的には、water(水)、rice(米)、baseball(野球)などがあります。waterやriceなどの飲食物は、(数ではなく)量で「どのくらい」かを表します。このように、グラスや茶わんなどの容器に入れないと数えにくいものは不可算名詞になります。baseballのようなスポーツ名も不可算名詞つまり「数えられない名詞」です。英語母語話者は、数えられない名詞は、基本的に単数と分類しています。数えられない名詞には、冠詞a、theなどがつきません。また、単数扱いなので、複数を表すsはつきません。

その3.
区別が難しいものがあります。母語話者はその言語で育っているので、無意識に区別しますが、そうではないものにとっては区別できないものが多くあります。区別が難しい名詞は辞書で確認するしかありません。英和辞典で名詞を引くと、意味の左横に[可]=可算名詞、[不]=不可算名詞、と記してあります。[可]の代わりに[C](countableの頭文字)、[不]の代わりに[U](uncountableの頭文字)を用いる辞書もあります。ここを見れば、数えられる名詞か数えられない名詞かがすぐに分かります。また、文脈によっては数えられる名詞や数えられない名詞になる単語もあります。これもめんどくさいですが、使って覚えるか、辞書ひくかで学んでいくしかないと思います。

そのほかの基本ルール

その1.
名詞には数詞 (many、much、a lot of、lots of, some, any、thousands of, a cup of)などの数量を表す言葉を伴うことがあります。

例:
Mari bought lots of dresses.
How many pairs of Jordan (shoes) have you got?
Do you have any money? or Are you broke?

その2.
manyは数えられる名詞 (countable noun)に、much数えられない名詞(uncountable noun)に。

例:
There are many people at the dance event.
There is not much difference between online worlds and offline worlds.

その3
lots ofおよびsome肯定文 (positive sentence)に使用します。

例:
I have got lots of music on my iPod.
Let’s buy some jewelry for mother as a mother’s day gift.

その4.
any, many, much疑問文 (question)で使用されます。また、日本語で、いくらか、またはどれくらいなのか数量などの質問にあたるものは、英語では、How many〜?  How much〜?使用します。

例:
How much luggage have you got?
How many cars do you have?
How many dogs do you have?
Do you have any change? (小銭もってませんか? (両替のために) )

Comments (2)

  1. 二瓶 京子

    返信

    argument ,conversation, fight, disagreement, agreement など、
    抽象概念かなと思うのですが、an argument, a conversation (前置詞がつく場合は、no article?), と、countable noun となっているのをよく見かけます。これらは、抽象概念ではないのですか。

    • koach

      返信

      二瓶京子様 コメントご質問ありがとうございます。ご返答が遅れ失礼しました。仕事が忙しく放置状態でした。まさか見ている人がいるとは思わず… 本文にも書いてありますが、日本語母語話者からしたら抽象的なものと思う単語であっても、辞書にはcountable noun(あるいはuncountable noun、また文脈によって変わるもの)となっている場合があります。argumentやconversationは、自分は無意識に、make an argumentなどと冠詞をつけていました。冠詞をつけ忘れたときも、君の英語はひどい!とか言われることもなく、こういうことでなんかライティングを直されるということもなかったので、正直言いますとなにも考えていなかったです。すごくいい指摘です。が、辞書にcountable nounと書いてあるのであれば、いわゆる標準英語では数えられると考えるのでしょう。なお、ここに書いてあるのは目安です。本文にも書いてありますが、例外もありますし、それがなんでと思ったとしても、人間が使う言葉である以上、仕方ありません。文法は後付で決められているだけですし。辞書にcountableと書いてあるのであればcountableになるという認識で構いません。なお、すごく細かいことを気にしているようですが、実際にコミュニケーションを取る場合は、大半の場合はこういった間違いは誰も気にせず指摘しません。指摘される場面といえば、論文を書いている場合や、アメリカの大学院等で少し手厳しい先生方が気にする場合でしょうか?論文の場合は正確さが求められますし、事細かに直されます。ただ、そこでは、argumentが可算名詞か不可算名詞かということよりも、もっと複雑な内容を扱うかと思います。

      もし日本語母語話者に英語を教えていらっしゃるようであれば、あんまり厳しく注意することではないと考えます。コミュニカティブなアプローチで教えている場合は、話が通じるか通じていないかのほうを優先するのが大事です。(通じるということは、大まかな文法はわかっているという証拠です。こういった可算名詞、不可算名詞に関しては、地道に身につけていくしかないので、気づいた場合に、そっと指摘するぐらいがいいです)

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